ランチェスター戦略を自分自身のお仕事や趣味に当てはめるには理論に使われている言葉の「読み替え」が大切かなと考えています。
理論を学ぶ時の書籍では、どうしても抽象的に書かれていること多くなり、レビューで散見される「実践では使えない」と判断しがちです。
ですが、理論で使われているキーワードを読み替える事によって、自分に合わせることが実践する上で大切なことだと考えています。
私は趣味を仕事にして、どうにか続けていきたいと考えたときにランチェスター戦略を学び始めました。その中で考えたことを書いていきます。
ランチェスター戦略の概要-弱者の戦略を読み替える
ランチェスター戦略、弱者の戦略で大切な、エリアを絞るについて考えていきます。
実践では読み替える事が大切
ランチェスター戦略の理論を実践に移すときには、「自分に合わせてきちんと読み替える」事が大切だと思いました。
例えば、レビューに有るようにネットショップだと対象は全国なので「エリアを絞り込む」は当てはまらないと考える方もあると思います。
ですが、たとえば、この「エリア」の部分を実際の「地域」と捉えるのではなく、エリア=キーワードと捉えてみたらどうでしょうか。
例えばタブレット端末
同じ商品、役立つ機能はどれでも同じです。
ですが、使う人によって「使う場面(シーン)」はそれぞれ違いますね。
使いたい場面
- Kindleなどの電子書籍をどこでも見たい
- ビジネスの場で顧客に映像で説明したい
- レコーダーに録画したテレビをどこでも見たい
- 駆け出しの美術家が手軽にポートフォリオを見せたい
などなど、同じタブレットでも使いたいシーンはもっと沢山あると考えられます。
「エリア=使われるシーン=キーワード」と捉えても良いかもしれません。
では、それぞれを検討していきます
1の「Kindleなどの電子書籍をどこでも読みたい」というのは、誰でも思いつくことで、Googleで検索しても分かるのですがライバルが多すぎます。例:「電子書籍を読むのに最適なタブレット」などというサイトは多いです。
2の「ビジネスでの使用」も多いですし、ここはAppleやMicrosoftなどが戦略的に企業に提案していっています。ただ、中小の企業に対して売り込むのは良いかもしれません。
3の「テレビをどこでも見たい」はVODも合わせてタブレットが良いと提案できると考えます。ライバルはそこそこいますね。
4の「美術家が手軽にポートフォリオを見せたい」はあまり見かけません。これはマーケティングをしたわけでもなく、適当なキーワードなので、実際にこのような需要があるかはわかりませんが、ニッチであることは確かです。(※私は違う業種ですがポートフォリオを作って気軽に見せていました)
適当なのですが、ここでのキーワード(エリア)は美術家・ポートフォリオです。これでしたら1位を取れる可能性が高まります。
ランチェスター戦略の弱者の戦略で大切な、エリアと顧客層を一気に絞り込むことができました。
1位を取れそうな「エリア・顧客層」に対して、最適な物を売っていくのです。それは想定していたタブレット端末かもしれませんし、もっと良いものが有るのかもしれません。
小さなエリア(キーワード)でしたら、「これならこの人・この企業」というような尖った専門を持つことで認知を得られますし、そこを続けていくことによって得た資金で仕事の幅を広げていくことができます。
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弱者は「一点突破」を目指す
ランチェスター戦略は主に
- 弱者の戦略
- 強者の戦略
この2つに分かれてはいますが、様々な本では主に「弱者が強者に勝つには?」を書かれています。
そして、一点集中することの大切さ、弱者の戦略はここに集約されていると感じました。
弱者の戦略の一点集中
- エリアを絞り込む
- 対象となる顧客層を絞り込む
- 商品を絞り込む
弱者の場合、まずは、どの分野でも絞り込んでシェア1位を取ることが目標です。
ですが、小さな資本で大きな資本や既に大きなシェアを持っている企業に対抗するのはなかなか難しいので
「思いっきり絞り込んで、一点集中」
をしていくのですが、絞り込むというのは、やらないことを決めることでも有って、大変に難しく勇気が必要ですね。
「小さく絞り込む」という事を知って実際に同業者を見回すと、何でも屋さんよりも「これならあの会社・あの人」という、地域(エリア)の中での広い認知がお仕事を長く続けるには大切なのだなと感じます。
まとめ
私の場合、個人でネットショップもありの製造業なので、小さな組織でもライバルとなれば太刀打ちできない部分が多いのですが、上の記事に挙げた「需要は少ないかもしれないけど、その分野では専門的に提案できる」ことを目指してなんとか食べて行っています。
ランチェスター戦略は個人にとって、ごく小さくスタートした企業にとって素晴らしい戦略理論かと思います。なぜなら誰もが知る大きな企業でも「選択と集中」という言葉を出しているくらいですから。
これはまさしくランチェスター戦略です。