ロシアの伝統的なティーサーバーのサモワールの使い方などを書いてみます。
サモワールの役割は
- お湯を沸かすこと
- 紅茶を保温すること
主にこの2つで、ロシアでは伝統的に使われていたそうです。
日本にいると全然馴染みがないのですが、紅茶のお話をするときたまに話に上がったりします。
ここでは、サモワールがどうやって使われているかや、どんなサモワールが有ったのかなどを見ていきます。
サモワールの使い方
サモワールとは「ロシアの湯わかし器」ですね。
火でお湯を沸かし、紅茶を入れ、上においたティーポットを温める役目があります。
まずは構造です
使い方は
1.水をポットに入れる
まずは、ポット部に水を入れます。
結構な量の水が入ります。
2.茶葉をティーポットに入れる
サモワールの特徴的なところは、本体の上にティーポットを置く場所があるところです。
茶葉を入れたティーポットを上に置いて熱を加えて蒸すそうです。
3.火をつけてお湯を沸かす
サモワールのティーポットを置くところが穴になっていて、そこから石炭や炭などの固形物を置いて火をつけてお湯を沸かしたようです。
お湯を入れるポット部の中央に筒が通っていて、そこを火の熱が通ることでお湯を沸かしました。
現在では底の部分は電熱式になっていて、電気ケトルっぽくなっていますね。
4.ティーポットにお湯を注ぎ、再び上に置いて暫く待つ
ポットの注ぎ口からティーポットにお湯を注ぎます。
その後、サモワールの上にティーポットを戻して保温しつつ蒸します。
蒸すことで紅茶の美味しさが増しますね。
5.お茶をカップに注いで飲む
十分に時間が経ったら紅茶をカップに注いでいただきます。
このような感じで使います。
たっぷりのお湯をわかすために時間はかかりますが、長くお湯が持ちますので上においたティーポットの保温ができます。
寒いロシアで、よく考えられた作りだなーと思いました。
サモワールのお祭り
ロシアのサンクト ペテルブルグでは「ロシアンサモワール」というお祭りが12月に行われているようです。
このお祭りの写真をネットで見たのですが、女性がサモワールの上にブーツを乗せてフイゴのように風を送られているものがありました。
もしかしてなのですが、
サモワールというのはお湯を沸かすときに、「筒の上から炭火などを入れる」のではないかと…
私、ちょっと思い違いをしていた気がしました。
サモワール色々
public domainでいろんなサモワールの写真がアップされていましたので紹介します。
構造がとても分かりやすいです。
高台とポットの隙間には火が通る筒が見えます。

サモワール切手
こちらもサモワール切手です。
古典的な装飾が美しいのですが、どうやって使うのでしょうね。上に紅茶ポットを置くようにはなっているのですが、お湯を沸かすのは別なのかな?
富裕層では銀のサモワールが使われたそうです。
手前には紅茶のポットがありますね。

銅製のサモワール
こちらは、銅でできたサモワール。
銅独特の輝きが美しく感じます。

青銅のサモワール
家庭では青銅のサモワールも多かったようです。
まとめ
サモワールについて書いてみました。
私自身は所有していないのですが、ずっと以前に知人宅で見たのを思い出します。
随分古かったので使ってはいませんでしたが、サモワールの構造がとても面白いなと感じました。
話によると、小型のものは外に持ち出して、野外ティータイム、日本で言うと野点みたいなことが行われていたそうです。
狩りに行ってそこで飲んだりされていたのでしょうか。
そういうことを想像すると面白いです。